振動 / 1級 · 3つのテーマを一続きに
振動1級の応答解析|モード重ね合わせ・レイリー減衰・Newmark法を図解
多自由度の揺れをモードに分け、減衰を与え、時間を追って解く。代表的な応答解析を、式の役割と具体例でつなげます。
応答をどう分解し、減衰をどう表し、時間をどう進めるかを説明できる。
STEP 1
モード重ね合わせ:揺れを、基本の形の足し算で表す
多くの節点がある構造の揺れを、すべての変位成分のまま扱うと複雑です。固有モードという基本の揺れ方へ分けて考えます。
モードの形φrに、その時刻の大きさqrを掛けて足すと変位になります。励起の大きさは振動数だけでなく、荷重の位置と向きにも依存します。

式を、日本語で読む
順を追って考える
- 固有値解析で各モードの振動数と形を求めます。
- 荷重を各モードへ投影し、モード座標の応答を計算します。
- 必要なモードの寄与を足し、元の位置の応答へ戻します。
具体的な数字で確かめる
形をφ1=[1,1]、φ2=[1,−1]、ある時刻の係数をq1=2mm、q2=0.5mmとすると、変位は[2.5,1.5]mmです。
STEP 2
レイリー減衰:二つの行列で、減衰を近似する
構造全体の減衰を全成分で個別に決めるのは容易ではありません。質量行列と剛性行列を組み合わせる近似を使います。
C=αM+βKとすると、モード減衰比は角振動数に依存する曲線になります。α項は低振動数側、β項は高振動数側で効きやすくなります。

式を、日本語で読む
順を追って考える
- 合わせたい二つの角振動数と、そこでの減衰比を指定します。
- 式を二つ立て、αとβを決めます。
- 指定点の間や外でどう変わるかを、曲線でも確認します。
具体的な数字で確かめる
ω=10と100rad/sでζ=0.05に合わせると、α=10/11s⁻¹、β=1/1100s。ω=50rad/sではζ≈0.0318となり、全域で0.05ではありません。
STEP 3
Newmark-β法:今の揺れから、次の時刻を求める
時間とともに変わる荷重を受ける構造で、次の瞬間の変位・速度・加速度を順番に求めたいとします。
区間の前後の加速度を使い、変位と速度を更新します。平均加速度法はβ=1/4、γ=1/2。次時刻の加速度も未知なので、運動方程式と一緒に解きます。

式を、日本語で読む
順を追って考える
- 現在の変位・速度・加速度と時間刻みΔtを用意します。
- 更新式を次時刻の運動方程式へ代入し、未知の応答を求めます。
- 次時刻の値を新しい出発点として進めます。
具体的な数字で確かめる
更新式を確認するため、u=0m、v=1m/s、Δt=0.1s、前後の加速度がともに2m/s²とすると、次の速度は1.2m/s、変位は0.11mです。実解析では次の加速度も方程式から求めます。
最後に、言葉で振り返る
次の3点を説明できれば、式の見方を整理できています。
- この式は、何を求めるために使うか。
- 各記号は何を表し、どんな単位を持つか。
- どんな条件では、この式をそのまま使えないか。
分からない点が残ったら、上の図・途中手順・適用条件へ戻ってみてください。
本記事はsafaによる独立した解説です。日本機械学会による監修・公認を示すものではありません。アプリの用語・図を土台に、式の読み方と計算例をWeb向けに構成しています。