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固体力学 / 1級 · 3つのテーマを一続きに

固体力学1級の非線形解析|有限変形・降伏条件・ニュートン法を図解

形が変わる非線形性、材料が降伏する非線形性、それを解く反復計算。有限変形・降伏条件・ニュートン法をつなげて解説します。

制作:safa · 更新:2026年10月25日

読み終わったときに分かること

非線形になる原因と、そのつり合いを探す計算を分けて理解する。

STEP 1

有限変形:形が変わると、つり合い方も変わる

細い板を大きくたわませる場面を考えます。変形前と後で、荷重を支える形や向きが変わります。材料が線形でも、形の変化で非線形になることがあります。

微小変形では無視していた変位勾配の2次の項などが、有限変形では必要になります。変位の大きさだけでなく、ひずみ・回転・荷重と支持の関係を見ます。

有限変形:形が変わると、つり合い方も変わるを説明するアプリ教材の図
図をタップすると拡大できます。アプリの現行教材が参照する図を使用しています。

式を、日本語で読む

一軸の伸び比 λ=変形後の長さ/元の長さ、Green–Lagrangeひずみ E=(λ²−1)/2

順を追って考える

  1. 元の長さの何倍になったかを伸び比λで表します。
  2. 微小な伸びなら、ひずみをλ−1で近似できます。
  3. 伸びが大きい場合は有限変形の尺度を使い、対応する応力と組にします。

具体的な数字で確かめる

100mmが110mmならλ=1.1。微小ひずみの近似値は0.1、Green–Lagrangeひずみは(1.1²−1)÷2=0.105です。

STEP 2

降伏条件:多方向の応力を、どう判定する?

引張試験の降伏応力が分かっていても、部品にはせん断なども働きます。複数の応力成分から降伏を評価する基準が必要です。

代表的な基準がミーゼスとトレスカです。どちらも静水圧成分だけでは降伏しないモデルですが、純せん断に対する判定値が違います。

降伏条件:多方向の応力を、どう判定する?を説明するアプリ教材の図
図をタップすると拡大できます。アプリの現行教材が参照する図を使用しています。

式を、日本語で読む

純せん断の降伏応力:ミーゼス τy=Y/√3、トレスカ τy=Y/2

順を追って考える

  1. 材料の単軸引張降伏応力Yを確認します。
  2. 純せん断という同じ状態で、二つの基準が予測する値を比べます。
  3. 引張試験と同じ値を、せん断応力へ直接当てはめないようにします。

具体的な数字で確かめる

Y=300MPaなら、純せん断の降伏応力はミーゼスで約173.2MPa、トレスカで150MPa。この状態ではトレスカが低い応力で降伏を判定します。

STEP 3

ニュートン法:内力と外力のずれを小さくする

非線形な部品では、変位が変わると硬さも変わります。一定の剛性を一度使うだけでは、つり合う変位を求められない場合があります。

現在の変位で内力を計算し、外力との差を調べます。その点の曲線の傾きである接線剛性から変位を補正し、つり合いに近づけます。

ニュートン法:内力と外力のずれを小さくするを説明するアプリ教材の図
図をタップすると拡大できます。アプリの現行教材が参照する図を使用しています。

式を、日本語で読む

残差 φ=P(u)−f、補正 KT Δu=−φ、更新 u新=u+Δu

順を追って考える

  1. 今の変位で内力P(u)を求め、外力fとの差φを計算します。
  2. 接線剛性KTで補正量を求めます。φは内力−外力なので右辺は−φです。
  3. 補正後の変位で内力と接線を計算し直し、収束判定まで繰り返します。

具体的な数字で確かめる

内力900N、外力1,000N、接線剛性2,000N/mmなら残差は−100N。補正量は100÷2,000=0.05mm。次の点で残差を再確認します。

最後に、言葉で振り返る

次の3点を説明できれば、式の見方を整理できています。

分からない点が残ったら、上の図・途中手順・適用条件へ戻ってみてください。

本記事はsafaによる独立した解説です。日本機械学会による監修・公認を示すものではありません。アプリの用語・図を土台に、式の読み方と計算例をWeb向けに構成しています。

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