ロッキングと砂時計モード
意味
有限要素は形を単純な式で近似するので、使い方しだいで「硬すぎ・やわすぎ」の誤差が出ます。代表が3つ。①せん断ロッキング:1次要素は辺がまっすぐのままなので、本当は『曲がる』はずの曲げを、ありもしない『ずれ(せん断)』として抱え込みます。その分だけ余計に硬くなり、たわみが実際よりずっと小さく出ます。②対策=次数低減積分:要素内の計算点(積分点)を減らして、この偽のせん断を拾わないようにします。ただし減らしすぎると、③砂時計(アワーグラス)モード=力(エネルギー)を使わずに要素がグニャッと変形できる偽の形が紛れ込み、網目が砂時計状にギザつきます。これは辺が曲がれる2次要素やアワーグラス制御で防ぎます。なおゴムのような非圧縮に近い材料では、体積を変えまいとする縛りで要素が動けず硬くなる「体積ロッキング」も起き、やはり低減積分などで和らげます。
具体例
定番の確認テストが片持ちはりの先端たわみ。1次完全積分の要素だと理論値よりかなり小さいたわみ(硬すぎ)になり、低減積分にすると今度は砂時計模様の変形が出ることがあります。辺が曲がれる2次要素を使うと、少ない要素数でも理論値に近いたわみが得られます。
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