変位法・応力法とエネルギーの双対
意味
構造の釣合いを計算するとき、何を未知数に選ぶかで定式化が変わります。変位法では節点変位などを未知数にし、変位からひずみ、ひずみから応力を計算して、力の釣合いを満たす変位を求めます。応力法・力法では応力や部材力、余分な反力などを未知数にし、力の釣合いを満たす候補の中から、変形のつながりや指定変位を満たすものを求めます。「等価節点力を未知数にする方法」とだけ説明すると、既知荷重を未知数にするように読めるため、釣合いと適合の役割を分けて理解します。弾性材料で原点を基準にすると、応力–ひずみ曲線の下の面積がひずみエネルギー密度 $U_0$、縦軸との間の面積が補ひずみエネルギー密度 $U_0^*$ です。両者は $U_0+U_0^*=\sigma\varepsilon$ を満たし、独立変数をひずみから応力へ入れ替えた関係にあります。線形弾性では両方が $\tfrac12\sigma\varepsilon$ となりますが、非線形弾性では一般に等しくありません。塑性のように履歴や散逸がある場合は、この単純な面積だけで状態を説明できません。変位法では変位境界条件、力法では力の釣合いを満たす候補を用いることが要点です。汎用FEMで変位法が多いのは、節点ごとの自由度と要素間の変位の連続性を管理しやすいためです。
具体例
$E=200000\,\mathrm{N/mm^2}$、$\sigma=100\,\mathrm{N/mm^2}$ なら $\varepsilon=\sigma/E=0.0005$。線形弾性の $U_0=\tfrac12\sigma\varepsilon=0.025\,\mathrm{N/mm^2}$、$U_0^*=\sigma^2/(2E)=0.025\,\mathrm{N/mm^2}$ で等しくなります。密度の単位 $\mathrm{N/mm^2}$ は $\mathrm{N\,mm/mm^3}$ と同じで、体積を掛けるとエネルギーになります。
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