境界条件と自由度
意味
自由度は、計算で独立に扱う変位や回転の成分です。2次元の通常の連続体要素やトラスなら、節点ごとに $x,y$ 方向の2成分があります。梁やシェルでは回転自由度も持つため、節点数に必ず2を掛けるわけではありません。変位を指定する基本境界条件では、その成分を既知として与え、釣合いを満たすための反力を計算します。表面力を指定する自然境界条件では、その力を外力として与え、変位を求めます。ただし固定された節点に既知の外力を加えることもできます。このとき反力は、その既知外力も含めた釣合いから求めるので、「各自由度では力か変位の一方しか既知にできない」という表現は厳密ではありません。式では $f$ を未知変位の自由度、$c$ を指定変位の自由度に対応する添字として使います。指定変位が0でない場合、$-\mathbf K_{fc}\bar{\mathbf d}_c$ を右辺へ移すことを忘れないようにします。反力は、拘束前の剛性行列と元の既知外力から計算します。自由な未知数の数が分かっても、構造が安定かどうかは別です。必要な剛体運動を止め、機構や無接続部分がないことも確認します。拘束の独立性があるとき、未知自由度数は全自由度数から独立な指定変位成分数を引いて求められます。
具体例
節点5個の2次元トラスでは全変位成分は10。ピン支持の2成分とローラー支持の1成分を独立に拘束すると未知自由度は7です。ただし配置が機構なら解は一意になりません。別例として、$k=10000\,\mathrm{N/mm}$ のばねで左端 $d_1=0.2\,\mathrm{mm}$ を指定し、右端に $F=1000\,\mathrm N$ を加えると、$k(d_2-d_1)=F$ から $d_2=0.3\,\mathrm{mm}$。指定変位を右辺へ反映しないと0.1mmになってしまいます。
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